いい最終回だった。『がっこう』というテーマも思ったより良く纏まっていたし1クールアニメとしてここで締める構成も良かったんじゃないかな。ゾンビとの戦いの結末や由紀達の行く末という部分は最初から描かれないと思っていたのでこんなものだろうと。
太郎丸!!!絶体絶命の由紀をゾンビ化した太郎丸が助けにきた場面が熱かった。前回意味深に部屋を飛び出す太郎丸の場面があったので何か今回に繋がるのだろうとは思っていたけどこんな活躍があろうとは。ゾンビ化直後は微妙に意識がというようなこともめぐ姉で描写されていたのでそれとも繋がりがあるしその深層の記憶で由紀を助けたというのがよかった。
下校時間のアナウンス放送室に行ってどうするんだろう、外のスピーカーから音を出してそこに集めるのかな?と前回は思ったけどなるほどこうするのか。ゾンビが音を感知するという特性と学校生活のルーチンを本能的に守っているという特性を考えてもなかなか納得のいく落とし方だと思う。
これで翌日も完全に居なくなってしまったのは謎だけど翌日は日曜だったのかな?一方大量のゾンビが一斉に帰宅した住宅街では悲惨なことが…なんてこともちょっと思った(ノ∀`)
復活の胡桃!胡桃が助かって良かった。胡桃がいなくなったら視聴意欲半減どころじゃないので(ぉ
太郎丸・・・この世界に生き残った数少ない仲間の死は重い。太郎丸は途中まではネタ的にしか見てなかったけどまさか最終回でここまでの存在になるとは。序盤は空気が読めずふわふわしてばかりいた由紀と太郎丸がこの終盤で活躍するというのもいい流れだった。
そつぎょう卒業というのは文字通り学校から巣立つ卒業だったと。下手すれば全滅ENDもあるかもしれないと思っていたので人生からの…とか警戒してたけど普通に学校卒業でよかったw
めぐねえ!寄せ書きの色紙を笑顔で受け取るめぐねえの場面はジーンとくる。これも由紀と同じで妄想で片付けることもできるけど実際に卒業を見届けて受け取ってくれたと見る方がいい。
い~くつもの~愛~重ね合わせて~♪学校を出る時にすれ違うゾンビ生徒(たぶん圭)を見て特に何かは言わず見送って涙を流すみーくんの場面はVガンダム最終回のシャクティとカテジナさんのシーンを思い出したw この場面はたぶんその挿入歌でもいけたと思うw
次郎丸!?(゚д゚)例の犬は本当にいたのか。太郎丸枠でまた仲間に加えるのかと思ったけどスルーでなんのために出てきたのかw よく考えると太郎丸をゾンビ化させるのはやはり人間ゾンビでは難しいだろうし実はこの犬の仕業で続き以降でも強敵として君臨するとかあるのか?そうじゃなければやはりめぐねえだけは突出した選ばれしゾンビだったということに。
新しい行き先は大学となんとかカンパニー。後者は胡桃も言ってたけど黒幕っぽい怪しさがプンプンw これも言ってたけどその先に人間が居たらゾンビよりも厄介かもしれない、これからは対ゾンビだけじゃなくて人間同士のギスギスした鬩ぎ合いになっていくのかな。
学校を卒業した由紀達の今後の人生は。

<総評>わたしたちはここにいます──まずはなんと言ってもあの第一話、個人的にはゾンビ系の話ということはなんとなく知っていたので衝撃自体はそれ程なかったけどそれでも一話の「温いなーいつ仕掛けるんだ?」と思っているところからの世界の反転という演出と構成には驚きがあり惹き込まれた。
何かおかしいという違和感はたしかにあるんだけど既に世界はそうなっていたという決定的なところはなかなか気付かせなかった演出が絶妙だったと思う。
もう一つの大きな仕掛けのめぐ姉の方はアニメだとかなり分かり易い演出だったので種明かしに驚きはなかったけど由紀の妄想上の拠り所というキャラクター性なのか”めぐねえ”という名称自体が放つ謎のインパクトなのかとにかく存在感は抜群でネタにもなって盛り上がったのでなんだかんだで凄いキャラだったなとw
”太郎丸”というのもそんな感じで、この作品は放送中におけるエネルギーを強く感じる作品だった。それはやはり一話で話題を巻き起こしたことで作品側からだけでなく視聴者間からも発せられたものだろうし序盤の掴みやインパクトというのは重要な要素だと改めて。
ストーリーは特別な感覚はないし見ようによってはテンポも良くなかったと言えるけどスイッチが入った時の流れと演出が良くできていると感じてご都合主義的なところがあってもそれが茶番には見えず物語に移入させるだけの迫力が特に終盤にはあった。
そんな演出の良さや由紀めぐねえの仕掛けあとはOPの明るさとだんだん死体が増えていくギャップなどいろいろなところが楽しめたアニメだった。テンポの面は仮に全話シリアスでやっても1クールではストーリーは完結できなかっただろうし日常を挟むことで落差やサービスも演出できたのでそういうバランスも実は良くできていたんじゃないかなとも。
OP「ふ・れ・ん・ど・し・た・い」 ED「ハーモナイズ・クローバー」
ふれんどならともだちでしょ♪元気で~~~~~~~す!!!!!!明るく合いの手も満載なOPは単純に曲としても好きだったし本編と比較して全然空気を読んでないところも好きだったw 特に一番の由紀の合いの手が好きで本編の序盤ではずっと役立たずに近かった由紀がOPであれだけ目立つことに良い意味で図々しさを感じてその存在感が面白かった。
<主な出演声優>
丈槍由紀:水瀬いのり 恵飛須沢胡桃:小澤亜李 若狭悠里:M・A・O 直樹美紀:高橋李依
佐倉慈:茅野愛衣 太郎丸:加藤英美里 祠堂圭:木村珠莉
水瀬いのりさんの話題を呼ぶ力由紀役の水瀬いのりさんは主演クラスで出る作品が話題になる確率が驚くほど高いという印象でもちろん本人の演技もいいんだけどそれだけではどうにもならない作品・キャラとの天性の巡り合わせみたいなものを持っている方だなと。
胡桃役の小澤さんは今までにないタイプの演技だったけどこういう役でも演じ方は器用だった。みーくん役の高橋さんは今期からブレイクの兆しで今後勢いにのっていけるか。
りーさん役のM・A・Oさんの器用さも光って主役クラスではあまり見たことがないけどレギュラークラスでタイプを問わない万能な演技の変化を見せている印象がある。
めぐ姉役の茅野さんはめぐ姉の存在感が凄すぎて今後姉役で出ようものなら真っ先に「めぐねえ…」と反応されそうな気がするw そしてタイムリーに次期にそういう配役がw
個人的なこのアニメの評価
B一話の仕掛けは面白かったしそこだけで終わらずその後も日常との緩急を使ってここぞという局面で迫力のある演出をして盛り上がった。キャラにもなかなか愛着が持てたし良いバランスで作品を描けていたと思う。
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