アクセル・ワールド

大賞作品を読むのは初めてだけど読んでみると流石だなという感じでなかなか面白かった。
まず世界設定がしっかりと作りこまれていると感じた。

未来世界で科学技術は著しく進歩していて脳と量子無線接続する携帯端末、『ニューロリンカー』によるバーチャルネットワークが生活の中心となっている時代。

最初こそは難しいイメージで世界観に入り込み辛いけど、そこを超えれば設定がしっかり作りこまれていたので読んでいるうちに自然と引き込まれていくような世界観だったと思う。

展開は苛められっ子の成長を描くという王道的なものだったけど、独特な世界背景があるのでマンネリ化せず。そういう部分でも世界観が大きなウェイトを占めた作品かなと。

複雑な世界設定とは裏腹に伏線はかなり分かり易く張っていて最初の接触で一巻の黒幕が分かるような感じだったので、設定の難しさと物語の分かりやすさの対比がよかったかな。

気になった点はブレイン・バーストに少し"ゲームとしての要素が強すぎる"ところかな。
ポイントを失った者のペナルティなどが軽すぎて緊迫感に欠ける印象もあった。

しかしこれについては後に明らかになるブレイン・バーストの真の目的は命を欠けない・意味のないゲームだからこそ達成できる何かだとも思うので今後に納得させてくれると思う。

昨日読んだ銀賞の作品ロウきゅーぶ！と比べるとどうだったかというと、客観的に判断するとたしかにこちらの方が大賞だなという気がする。ただ個人的にはキャラクターや、その掛け合い・描写を重視するのでロウきゅーぶ！の方が好きかな。べ、別にロr(ry

この作品は世界観勝負でキャラ描写については普通だった気がするので。
逆を言えばそれだけインパクトのある世界観を作った事が見事だったなと。


＜適当に声優をあてるなら＞
ハルユキ：柿原徹也　タクム：四宮豪　チユリ：下屋則子
なんだかこの三人がラインバレルっぽかったので、ただそれだけｗ

黒雪姫：田中涼子
雰囲気的には田中さんがいいと思うけど絵を見るともう少しロリ声なのかな？
しかしH2Oのひなたも演じたし丁度良くアレンジできると思う。

ちなみに、これはあまりアニメ化するタイプの話ではないとは思うけど、
もしするのならばアバターは別の声優を使う演出をした方がいいと思う。