宇宙をかける少女

これは構成があまりにも酷い・・・

ブレインコロニーを使った人類の幸福の実現という形で箱人間という表現で現代社会における人の閉鎖的状況の問題などを風刺するような物語が途中まではメインだったように思うけど、最後にはそのメインテーマがまるでなくなってしまったかのような展開に感じた。

結局箱を使って何が描きたかったのか、そもそもブレインコロニーという特殊な世界観設定を使ってまで表現したかったテーマや軸そのものがぶれていて伝わってこなかった。

最後はレオパルドの邪心を倒してネルヴァルとも和解という万事解決だったけど、その展開はすごく行き当たりばったりに感じる。せめて最初からレオパルドの中の邪心を発現させて闇に葬るために全てのキャラが動いていたというならまだいいとも思うけど。

アレイダが人の心を取り戻すシーンだってそもそもなんで操られていたのかとか、
過去に宇宙をかける少女として失敗したという回想シーンすらないとか適当すぎる・・・

ほのかの寿命の設定も終盤の展開に飲み込まれてあまり生きていなかった。
これはもう少し巧く使って欲しかった。

キャラについてもナミは本当にただの腐ったキャラだった。あれは全てを他人に依存している者の末路がどうのこうのなんだろうけど、そもそも物語に使う必要はあったのか？

物語を通じての主人公の秋葉の成長も伝わってこなかったし、そんな秋葉が最後にキックで強引に解決したところを見て、あれでいいなら昔神楽はなんで駄目だったんだよと＾＾；
そして完全に存在が忘れられてるけどハコちゃんはどうしたんだか。

生徒会長達も序盤から活躍をにおわせといてやることはほとんど何もなかったというあたりもキャラクターの扱いの下手さが伝わってくる。扱いきれないのにキャラが多すぎ。

全ては尺の問題というかもしれないけど、このアニメに関してはQ速とかふざけたことやって一話潰した余裕があるんだから言い訳にはならないだろうな(笑)

今から考えると個人的には、多くの話数を使った長いプロローグが終わってようやく物語像が見え始めた時にあの話があったのは意外と響いていたかも。あそこで気力がそがれたというか、あれ以降見続けてはいるものの見る目は変わった気がする。

シリーズ構成は噂の花田先生という人だったのか。けいおん!の脚本でいい仕事してるのに世間ではどうしてノトーリアスBIGなのかなと思ってた時に、脚本はいいけど構成をやらせると・・・なんて声を聞いたけどその意味が分かった気がする。

OP「裸々イヴ新世紀」　OP2「Miracle Fly」
ED「宇宙は少女のともだちさっ」 ED2「espacio」
ＥＤ１の三人の歌は好きだった。作詞は畑亜貴さんか。

主な声優
獅子堂秋葉：MAKO　獅子堂妹子：野中藍 　神凪いつき：遠藤綾　河合ほのか：牧野由依
レオパルド：福山潤　獅子堂風音：田村ゆかり　獅子堂高嶺：ゆかな　獅子堂ナミ：南里侑香
クサンチッペ：田中理恵　ベンケイ：内田直哉　つつじ：沢城みゆき　ネルヴァル：銀河万丈

野中藍さんのイモちゃん演技はかわいくて良かった＾＾
車掌の物真似とか煮っ転がしで切れた時の声とかも面白かった(笑)

福山さんは「ふははははは！」の笑い声がよかった、この人はこういう印象強いなｗ
田村ゆかりさんは流石の貫録。ゆかなさんの高嶺お姉ちゃん役は色気があっていい。
ブー・ミンが舞-乙HIMEのメインコンビだったり、またあの一派が多いアニメだったようで。


個人的なこのアニメの評価　Ｅ-

製作以前の打ち合わせ段階から問題があったのかもしれないけど、アニメ上ではやはり野球がターニングポイントだった気がする。しかしサンライズのこのスタジオの作品はだんだん落ちてきているような。