人形館の殺人
- 2011/01/10
![]() | 人形館の殺人 <新装改訂版> (講談社文庫 あ 52-21) (2010/08/12) 綾辻 行人 商品詳細を見る |
ミステリーは何作目かだけど今回で初めてほぼ完璧に事件象を解き明かせた。しかしこの話は難易度がやや低めかもしれない、7分の1くらいの段階である程度予想がついたので。ただ最初から決めて掛かると盲目的になってしまうし過去の教訓を生かしそこは注意していろいろなパターンの面の推理でいったけど最終的には最初に思ったそれしかないだろうと。
しかし完璧かというと”三人目の島田”については意表をつかれたのでやっぱり駄目かな。
水車館で見た事がある彼にしては推理が一辺倒に偏っていておかしいとは思っていたけど人形館に登場したシーンの他の住人の違和感を見るまで気がつかなかった。
でもとりあえずWho/How/Whyと事件全体の状況ほぼ理解できたので今まで読んだ作品の中では一番マシな推理になっただろうと。
ただ今回の自分の読了後の感覚やあとがき(新装版の解説)を読んで共感させられた部分があって、それはミステリーは解き明かすことよりも意表をつかれて驚かされる瞬間というのが一番楽しいのかもしれないということ。
解けたら解けたで嬉しいけど騙された時に「やられた!」とそこまで溜め込んだものが一気に吐き出される感覚というか、あの瞬間に感じる感情が一番大きく魅力的かもしれないと今回改めて感じた。かと言って負けるのは嫌だ。なんだか不思議な矛盾。
さて次は何を読むか。以前より興味のある十角館を探すか、それともそろそろ他の作家に移って有名な占星術という作品を読んでみるか。次の謎は解けるのだろうか。
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