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黒猫館の殺人

黒猫館の殺人 (講談社文庫)黒猫館の殺人 (講談社文庫)
(1996/06/13)
綾辻 行人

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『黒猫館の殺人』の概の出題範囲、P273鮎田冬馬の手記その4まで読んでその時点での個人的な大まかな推理を。

※途中までは273Pまでのみに触れた内容ですがその後最後まで読んだのでその部分に関しては追記という形でその下に続いています。


(P273鮎田冬馬の手記その4まででの個人的推理)

<麻生殺害の密室の謎は?>
・三人の共犯及び木ノ内側の扉の鍵が掛かっていなかった

とみる。まず共犯という部分に関しては三人の会話が自殺に見せようとする流れが不自然な程にスムーズすぎたため。食事にしてくれ→麻生がこないから見て来い→様子がおかしい→鮎田さんも来てくれませんか?→部屋に入り即座に自殺と断定→素早く遺書を発見し鮎田に提出、この一連の流れは鮎田に麻生の自殺を印象付けるための演技に見える。

鮎田は遺書の文字がビデオのラベルと同じということで麻生のものと判断したようだけどそれが麻生の筆跡とは限らない。そうだとしたら他三人は文字の判別は可能だろうし共犯ということになる。勿論混乱した麻生に実際に書かせて利用したという可能性も捨てきれないが。

(密室トリック)
密室についてはまず木ノ内側は実際には鍵がかかっていなかったのだが氷川がドアを開けないふりをした、なので犯人は麻生殺害後普通にそちらの扉から出ただけ。

一番悩んだのは状況検分をする鮎田が、部屋に突入後「一切の細工ができないのは隣のドアに関しても同じ事」と記していたことでこれには悩まされたけど"そういった類の不審点"という言葉が気になって、それはつまり扉に付着物や傷もしくは細工してあるかどうかのみを着眼点としていて単純に鍵が掛かっているかどうかを見落としたのではないかと。

最後の部分がちょっと苦しいかもしれないけどこれくらいしか思い浮かばない。麻生側の鍵が掛かっていたことは体当たりの効果と外れた内金の部分を見ればたしかだろう。なので空いているのは木の内側しかない。

(三人が麻生を殺す動機)
正直これがよく分からない、単純にレナ殺害の犯人を麻生(自殺の動機がある)に確定させてそれを鮎田に確認させるということでいいのか?最悪死体が見つかった場合の保険として。でもこれだけではどうも弱い?同時にビデオテープも焼却したのでそれも理由なのかもしれない。まぁそもそもレナの殺害自体がいろいろ不明瞭で怪しい点が多いんだよな。



<鮎田冬馬の正体>
これについては最初から警戒していて、劇中作では登場する人数や性別などが現実と違うなんてことは良くあるのでまずこの書き手については本当に鮎田冬馬なる人物がいるのかと疑っていた。

・鮎田冬馬=天羽辰也
この作品最大の仕掛けポイントだと思うけどこれについてはかなり濃厚かと思っている。・・・かなりの数の伏線を見落としてしまっているので理由付けは弱いが。

鮎田がこの館から離れようとしない理由が、リサコ殺害犯である天羽がその死体を隠しているのであれば、そのままその秘密を隠し通す墓守としての役割に合致する。

地下室にレナの死体を隠すことでの「得難い利点」とは、レナの死体をこの館に隠すことで風間に秘密を共有してこの家を手放させない、また自分を管理人として永久に雇わせ続けることができること。そうすることでリサコの事件を隠しとおせる。つまり鮎田=天羽。

他にも人が死んだ際のあの落ち着きは過去にそういう経験があったため。それから天羽の友人(70)を見た時に年下のはずの鮎田(60)(天羽70)よりも若く見えるとあったけどそれは鮎田の年齢が実際には10年老いているという伏線ではないか。

それらは今書きながら少しずつ頭の中で整理できてきたこじつけ的理由だけど決め手になる描写がある。266Pの左手を胸に当てて懸命に動揺を抑えつつ、これでほぼ確定だろう。普通は鼓動を抑えるのは右手、つまり鮎田は全内臓逆位症の持ち主で心臓の位置が逆であるイコール天羽ということになる。



<その他謎:書いているうちにまたいくらか考えが浮かんできた>
という感じで推理したけどまだ動機の部分であったり、それからところどころに入る鮎田の強調表現について詳しいことが分からない。密室で"他殺"を考えなければならない理由とはなんなのか?

例えばレナを殺害したのが鮎田であればそのあたり繋がらなくもないかもしれない。そう、レナの死とその後の鮎田の不自然なまでの自然さ、それからレナに僅かながら娘の面影を見たという一描写、それを思うとむしろそう考えるのが一番しっくりとくるような。上の他殺を考えなければならない理由にもピッタリと繋がる(レナを殺したはずもない者が明確に殺したと言い自殺するわけがない)・・・あれなんだか繋がってきたか?

鮎田の性的趣向・12歳の娘を殺したであろうこと、そして「どじすん」というのはおそらくロリコン的なことをさしているであろうので、レナも同じような感じで殺したのかな。しかしその場合鮎田はどうやって中に入ったのか。中村清二の仕掛けを使ったのか、しかし外からは絶対に入れないと自ら公言しているし。もう一度読めば分かるかもしれない。

鮎田がホテルで事故にあったのは風間一家が事故死し黒猫館の権利が氷川家に移って管理人職を失ったためか、氷川が外国で素性を眩ませたのはそれによる発覚を恐れて、いやでも時系列が合わない、単純にいつかばれるのが恐かったと考えておけばいいかな。


ということで今書きつついくらかアイディアが広がった。やはり書き出したほうがいいのかな推理小説は。一部は全くあってない推理かもしれないけど鮎田の正体に関してはほぼ確実かと。あとはリサコの死の真相とレナの事件についてもう少し読み深められれば。その部分だけもう一度読んでみて分からなければ答え合わせに。 (2011/8/16)



(2011/8/17追記 既読ページ数は先日までと同じく)
少し読み返してみたけどレナを殺したのが鮎田という線は薄そう。部屋の外から中に入り脱出するトリックが説明がつかないし、鮎田が二重人格でもなければ殺す理由がほとんどない。しかしそうなると鮎田が密室での自殺を殺人と考えざるを得ない理由とはなんだったのか・・・それがどうしても分からない。鮎田はレナの死について何を知っているんだ?と推理半ばで全ての筋道を立てられなかったけどとりあえず今回はこれで答え合わせに突入する。



(2011/8/17追記 最後まで読んで)

全然駄目だこりゃ;
結局この作品の肝になる仕掛けは理解できてなかった。肝になるのは鮎田=天羽などではなく黒猫館の真の場所であったと。鹿谷達が阿寒の館に入ったところで違和感を感じたのだけどそこまでの数多くの伏線をほとんど意識することなく流してしまっていた。

レナの死については絞殺なのに失禁がないという描写は気になっていて死因は別にあったかとは思ったのだけどそれはただの心臓発作だっとは。密室トリックについては今まで自分が見てきた作品で掛け金を細工する類のものはなかったので、推理物としてはこれが普通なのだろうけどそういう細工を一切考えていなかったので完全に裏をかかれた。

気になっていたけど放置してしまった冷蔵庫や鍵の伏線をこういう形で絡めるとは、レナの死についてもそうだけどやはり気になる部分は分からないまま放置してしまってはいけないと。

鮎田と天羽に関しては概分かったけどたぶんそれはこの作品では最も初歩的な部分で、結局のところ今回は犯人もトリックも仕掛けも見破れず辛酸を舐める形となった。しかしこうして解き明かせなかった事実が明かされる時こそが推理小説の一番面白い瞬間かもしれない。

これで館シリーズも残すところあと一つだけど暗黒館は長すぎるのであまり読む気が起こらず、もう一冊同作者の本を持っているのでとりあえずそちらから読もうかな。


<ブログ内関連記事>
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