最近のキャプテン翼への不満
- 2012/02/03
![]() | キャプテン翼 海外激闘編 EN LA LIGA 5 (ヤングジャンプコミックス) 高橋 陽一 集英社 2011-09-16 |
今回海外激闘編とやらを1~5巻まで読んでみたけどやっている事はほとんどROAD TO 2002の焼き増しで似たような内容のレアル・マドリッド戦をまたもや長く描きすぎテンポ悪すぎな展開。オリンピックもいいから早くワールドカップで締めて欲しいのだけど今の作風が完全に固定されてしまっていてもうWC編をまともに描くのは無理かなとも(;^ω^)

キャプテン翼はおそらく自分の今の趣味感に一番影響を与えた作品でワールドユース編までは本当に好きだったけどその後中途半端に現実のサッカーと混同しやたら「俺このチームに入ってよかった」とキャラがうざったいほどに感動ばかりしている展開が続くようになってゴールデン23の途中からはいよいよ買うことを止めてしまった。
ROAD TO 2002はまだいいとして23はアジア予選がほとんどダイジェストだったり現実世界のドイツW杯の豪州戦ネタをかぶせたりジダンのネタを入れたりと無駄に現実の話題を混ぜすぎでフィクションとして白ける内容が続いた。
登場キャラに関してもそう、現実の選手が出てきてしまうとフィクションの壁が壊れて空想のオリジナルキャラクター達の活躍に夢がなくなってしまう。シュナイダー達にしても元々外国の選手には実名を参考にしている傾向にはあったけど最近はあまりにも過度。
特に酷いのが立花兄弟のスカイラブが今更筋力的な問題で使えなくなったとか、立花兄弟の選手生命を犠牲にしてでも翼達を欧州から呼ばない吉良監督の考えで、あのあたり特に前者の今までの漫画内容の根幹を否定するような部分は見るに耐えなかった。
かつての翼が相手選手を牛蒡抜きする場面はたった1コマでも爽快感があった。今は抜くごとにフェイントの説明やリプレイコマが異常な程入りそれがテンポを悪くし爽快感を奪ってしまっている。別に教科書を見ているんじゃないんだから過度な技の解説なんて必要ない。
中途半端なリアリティー志向がフィクションとしての面白さを殺す、ゲームのファイナルファンタジーみたいな感じか。昔のキャプテン翼は今よりリアリティーはないかもしれないけど純粋に漫画として面白かった。今は肝心の面白さが薄れてしまっている。
ということでここで書いたのは一部だけではあるが最近のキャプテン翼には不満が多い。ROAD TO 2002の日向のぶつかった壁などは興味深いテーマではありその部分だけ見ると悪くはないとも思うけど今までのキャプテン翼の内容と面白さを考えると描くべき作風はそうではないだろうと。
やはりキャプテン翼はワールドユース時代までの作風、そしてどちらかというと初代が一番面白かったので今一度その頃くらいの作風に戻すことはできないだろうか。
世界的に大ヒットした作品でその面白さは間違いない。ただ最初から今のような内容だったら世界は愚か日本でも見向きもされなかったのではないかと思う。
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