K
- 2012/12/29
![K vol.1 [Blu-ray]](http://ecx.images-amazon.com/images/I/41cYoFpFSxL._SL160_.jpg)
これは、「絆」の物語。
ラノベで例えると1巻分の内容を無理やりアニメ1クールに引き伸ばしたような異様にテンポの悪いアニメではあったけど最後まで見ると主人公伊佐那社と無色・白銀の王に関わる謎の真相などは途中までの視聴者を騙していたフェイクも含めてまずまず面白かった。
社と無色の王、そしてヴァイスマンと白銀の王の関係の真相が明かされてそれがタイトルにも掛かっていると分かる最終話一つ前の話は面白かった。
ただその二色の王や黄金の王の物語との絡みはよかったと思うけど前述したようにそれが明かされるまで間延びしすぎ、少し話を無駄に引き伸ばしすぎだとは感じその結果一部の王の人間関係が明かされるだけで王という設定や全体の世界観は特別生きずに終わってしまったし、赤の王と青の王のストーリーの絡め方もあまり巧いとは思わなかった。
けっこう面白い世界観を持った作品だったとは思うけど、設定を生かすというよりも所謂キャラ萌え(女性ファンへの)的な方面に過度に走った感もあって世界観を軸にした物語構成はそれ程面白みを発揮できずまたキャラ面でも登場人物が多すぎて個々人の描写は足らず結局どちらも中途半端になったという印象が強い。
濃厚そうな設定がありながらそれを深めずキャラ作品的に描き、やたら頬を染めたり顔を近づける男キャラコンビなど女性ファン向けと思われる演出も多様しながら一方ではククリのパンチラを描いたりEDではネコの裸満載になっていたり、この作品がどこを目指していたのか、どのファンに取り入ろうとしたのか、いろいろな面で中途半端だったという印象。
ストーリーや設定の方は続編があるようなのでそれで生きるのかもしれないけど、途中まで見ていてどう見ても2クールの流れだったのでそれなら続編の事は伏せずに最初から分割2クールと発表していた方がよかった。
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OP「KINGS」 ED「冷たい部屋、一人」
<主な声優>
伊佐那社:浪川大輔 夜刀神狗朗:小野大輔 ネコ:小松未可子 雪染菊理:佐藤聡美
周防尊:津田健次郎 草薙出雲:櫻井孝宏 櫛名アンナ:堀江由衣 八田美咲:福山潤
宗像礼司:杉田智和 淡島世理:沢城みゆき 伏見猿比古:宮野真守 カー:柿原徹也
浪川さんの演技は最初は慣れなかったけど最後まで見るとなかなか嵌っていた。
クロ役の小野さんはあの堅苦しい真面目男演技が良かった。
ククリ役のしゅがりんは最後の無色の王verでのいろいろな変声演技が面白かった。
周防役の津田さんは相変わらず「ふぅん」と言うのがよく似合うw
そして忘れてはならないのが伏見役の宮野さんの好演!宮野さんは格好いい声もいいけど個人的にエル・カザドのL・Aを見てからはこういう役こそ宮野さんの真髄と感じていて相変わらず素晴らしい"ぬめぇっ"とした演技だった。序盤は展開が遅く視聴を止めかけたけど最後まで見たのは宮野さんのこの役あってこそだったかもしれない。
個人的なこのアニメの評価 D
1クール引っ張った謎を明かす真相は面白かったけど分割2クールにした構成には若干無理やり感があり一期の物語を引き伸ばすだけ引き伸ばした結果世界観もキャラクター面も共に中途半端になってしまった印象が強かった。でも不思議と割と好きだったという終盤の印象もあるので二期も見るかもしれない。
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