劇場版 魔法少女まどか☆マギカ[新編]叛逆の物語
- 2014/10/01
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劇場版 『魔法少女まどか☆マギカ[新編]叛逆の物語』 感想
星の鼓動は愛───
二部の総集編映画は見ていないのでかなり久々のまどか☆マギカだったけどやはり見ると流石だと思わされ、物語局面の謎と緊張感に引き込ませ感情移入させるその圧倒的な引力は健在でこれだからあれだけの人気作になった、放送当時あれだけ魅了されたということを改めて思い出させられる力のある劇場版だった。
個人的にこの作品で特に何が凄いと思うかと言うと芯の通った明確なキャラクターの作り方、そして物語との絡ませ方。それがしっかりしているからこそ難解なようでいてどの場面でもキャラの行動原理が理解できるのでなぜそういう行動を取るのか、裏にはどういう意図があるのかなど各場面の展開やキャラの行動に常に「納得」がある。
それがあるからこそ物語の各場面、一つ一つの言葉に感情移入させられる。例えばこの映画で中心となったほむらの心情、ラストの展開などは人によってうけつけないという立場もあると思う。ただ、それが正しいかそうでないかは置いといてほむらがそういう行動に至った心の動きに対してはある程度の理解ないし納得は持てるものだと思う。
個人的にはほむらが孤独な絶望の中魔女に落ちていく際に無意識にこの世界を作ってしまったことも、中盤に魔女になってでもまどかをインキュベーターから守ろうとしたことも、最後にまどかの意に反してでもああいう行動を取ったことも、100%の賛同ではないにしても全てなぜそうするのかという心の動きには納得できていたので場面自体にもほむらというキャラにも感情移入しながら物語を見ることができた。
そしてそれはほむらだけでなくまどかにしても他の皆にしてもそうで、そういった芯の通ったキャラクター描写の綿密さ(脚本)があるからこそこの作品はここまで展開に心を惹きつけるんだろうと思う。難しい世界観のようで実は多くの作品の中でも際立ってキャラクター達の心情を理解し易く作られている。だからこそ面白いと感じる。
長々と逸れたことを書いてしまったけどこの映画の展開についてどう思ったのかということについてはやはりラストの部分についての解釈・心の整理次第といった感じになりそうかな。
上記したように個人的にはほむらがああしたことに対しては「納得」している。特にほむらが作り出した閉鎖空間内で会った”本物のまどか”が打ち明けた本音、TVアニメ本編の終盤で答えを出したまどかもあれはあれで本当の心には違いないんだけどそれはほむらの言うようにいざとなると他人のために自分を犠牲にする勇気がそうさせたもので本来のまどかはあのように思っていたと。
キュウべぇや魔女のことがなければ、本当のまどかの願いは・・・・・それを考えるとまどかのためだけに全てを賭けてきたほむらがああすることは理解できる。
ただ、納得はしているけど果たしてそれが良い選択だったのかというと難しいところでどちらかと言えばBAD ENDに近いという感覚さえ強い。前述したことも踏まえてまどかは円環の理の宿命から解き放たれて人間として生きることが幸せだと思う。さやかに対してもそれが言えるしマミさんは微妙な立場だけど杏子にとっても最後の新世界は幸せなものだと思う。
しかしほむらはどうなのか。最後はまどか自身に葬られることも覚悟したような今のほむらにとってはまどかが人間として幸せに生きること、そしてその愛に準じることが全てなんだろうけど、全てを覚えているのもたった一人という孤独の中で元人間のほむらがそんな関係に耐え続けられるのか。それこそ円環の呪いを全て一人で受け継いでしまったような永遠の苦しみになると思う。
開き直ってそれが幸せなんだと思い込もうとしている(けどちっとも幸せに見えない)ようなほむらを見ると、まどかが円環の理になって終わる結末よりも余程苦しいことのように思える。でもそれを選んだほむらの業、なかなか気持ちの整理がつけづらいラストの結末だった。
あ、映画がどうだったかと言うと面白かった。ラストについてはTV版の方がスッキリするかもしれないけどこれはこれで一つの形ではあると思う。
<本編部分感想>

序盤
あの世界を作ったのはほむら!?これはけっこう分かった。情報をうまく出して視聴者をちょっといい気にさせてくれるのもこのアニメの上手さとw 上で序盤を茶番みたいに書いたけどこのあたりまで見ると必要な世界の描写だったことも分かる。
本性を表したキュウべぇw
久々だったけどこのうざさこそキュウべぇだと思い出したw 円環の理解明計画を語り始めるところのドヤという感じと他者をモルモット以下の実験道具としかみなさないところと僕たちのエネルギーのために魔女になるべきだと当然のように語っていたゲスさww
喋れないふり(あまつさえかわいいマスコットアピールまで)をしていたのもまたうざいw
魔女化したほむらがキレてキュウべぇ大虐殺を始めたけどそこはいいぞー!とw
まぁ魔女になったほむらの絶望は痛々しかったけど(;´∀`)
キュウべぇ「わけがわからないよ」
この台詞はちょっと強引だった気もするけど視聴者サービスかw
ほ「この時を…待ってた。」パシ
!!?
ほむらの暗黒進化ww 上で各場面のほむらの心情は理解しているとは書いたけどやっぱり理解してなかったのかこんな展開になるとはまったく思ってなかった(ノ∀`) 残り時間が長いの何かあるだろうとは思っていたけどキュウべぇとの最終決戦かなとw
ほむらの”愛”
愛とは・・・素晴らしい!(L・A:エル・カザド) 愛の力で魔女化も円環の理の力も超え神の領域にまできたほむらは凄すぎたw こうできるという確信はいつ頃もったのだろうかw
しかしこれはなんというか百合的な好きや母性すら通り越している感じもする。そしてそれはあまり人の立ち入るべき領域じゃないという気も。これがキマシタワーくらいの愛ですんだなら本人にとってもどれだけ幸せだったか。これがほむらを不幸にする(上で書いたように解釈次第)。ただ生半可な愛ではあの領域にいけずそれだとまどかが再びキュウべぇの餌食になる可能性があったので、やはりキュウべぇを倒さない限り悪夢は永遠に続くのでは。
愛についてあなたたちに理解できるわけがないとキュウべぇに言うほむら、ここはスカッとする。キュウべぇ達からすれば一番理解できない感情の力で敗れたことになるので。
キュウべぇ「もう人間に関わるのはやめるよwじゃあn」
悪魔ほむら「逃さないわ」パシッ
キュウべぇ「!!?」
上から目線でスマートに退散しようとしたけど捕まったキュウべぇさん。っしゃおらぁ!!
俺はあと何回殺されるんだッーーーーー!!?これからキュウべぇの地獄が始まるw
しかしほむらはキュウべぇに利用価値があるみたいに言ってたけど新世界でキュウべぇは何の価値があるんだろう?ここは一見ではちょっと整理がつかず分からなかった。むしろまどかがまたアルティメットになりそうな気配もあったしキュウべぇはあのまま退散させて二度と人間に関わらせない方が正しかったんじゃないかと。まあそれじゃボコれないけどw
「やっぱり、
貴方の方が似合うわね──」
まどかにリボンを返すほむらの目には涙が。この場面はやはり決別なのかなと。まどかが幸せになるためには今の自分はまどかと近しくなることはできない・・・自分はまどかから距離を置き見守り続けよう、たとえ最後には敵対して倒されようとも。という。
元々はまどかと一緒に居ることがほむらの本当の望みだったはずだけど、まどかの幸せを考えすぎるあまり自分の幸せを放棄してしまった。ほむらはまどかさえ幸せならと本気で思っているけどそれは激動の物語の中で歪んでしまったものなのではないかと。新世界で明らかに苦しそうなほむらの描写を見るとこれはほむらの真の幸せではないと感じる。
ラストはボロ雑巾にされるキュウべぇw
物語のラストでこの終わり方w ざまーという感じだけどああしてやられながらもまたまどかに接近して円環の理を解除するチャンスを狙っているのだろうなと。ほむらの精神もいつまでもつか分からないし最終的に笑うのはキュウべぇという雰囲気もある終わり方でもあった。
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