アニメ放送から数年経った今更ながらゲーム『D.C.III』をプレー。まずアニメで見て、ヒロインが可愛くてストーリーはかなり中途半端で終わってかつ原作の評判はよさそうということで手を出したけどこれは『FORTUNE ARTERIAL』の時と同じパターンでやはりその条件が個人的に原作ゲームに手をつけやすいパターンなのかなと。自分にとってはアニメの完成度が高いよりも逆の方が効果があるのかも。続きはネタバレ有りの感想。verはX-rated版。
~巡り来る奇跡
笑顔咲くダ・カーポ~1~2に比べると評判は落ちるとは聞いていたけど普通に良く纏まっていて楽しめた。たしかにストーリーの山と盛り上げ方は2の方が良かったかもしれないけどこの3は1~2の世界観とキャラクターとの相関関係を考えながら「あーなるほどこれが」と考えながら追っていく面白さがあった。
特にさくらが両祖父母である清隆と立夏と手を両繋ぎするシーンは実際にさくらが小さい頃に二人と同じ時間を過ごしていたという過去(未来)のことを考えてもジーンとくる場面だった。
個別epに関しては姫乃編のお役目との向き合い方や葵編の予知した未来の回避などここからというところで終わった感じでもあったので踏み込みが一歩足りないと思うところはあったけど、未来の学園編も使った3としての纏まりもさくらと枯れない桜の作品全体の纏まりもいい感じで作品を総じて良いストーリーに纏まったんじゃないかな。
霧が晴れた後は1に繋がることを考えると単純にリッカさんと結ばれたと考えればそれだけで全ての辻褄があわせられるけど、学園編で天枷探偵事務所に訪れた時に多世界解釈(?)みたいな話も出ていたので、あの先はリッカとも姫乃とも他三人ともそれぞれと結ばれた結果が一つの未来に結集した特殊な世界になっているみたいに解釈しておこうかなと。
それはトンデモでパラレルワールドを使っても説明がつき難いことではあるけど、あの未来の風見学園のある世界は清隆とリッカの孫のさくらもいて、清隆と姫乃の子孫の音姫たちもいて、シャルルの魔法も戻って、クリサリス家も復興していて、葵ちゃんも清隆が守って、というありえないけどそんな風に全ヒロインが幸せになった世界になっていると。
さくらが持ってきた未来の桜で立夏の研究が完成したというタイムパラドックスもあるのでそれによる時空の軸がどうのこうのとあまり深くは考えないで適当に。
<個別ルートと各ヒロインについて>
3の良かったところはなんと言ってもキャラデザ(立ち絵・CG)CV含めてヒロインが可愛かったことでそれに関しては自分の中ではシリーズで一番強かった。特に立ち絵の演出が印象的で途中で2の世界の回想が入った時にはあれ、2の時代の立ち絵ってまだこんな感じなんだと時代の流れと会社の技術の進歩を感じた。
① 葛木姫乃![D.C.III ~ダ・カーポIII~ [ブルーレイ初回限定特別版] (2) [Blu-ray]](http://ecx.images-amazon.com/images/I/51gOBeq8t3L._SL240_.jpg)
最初の攻略は姫乃に。始める前は立夏さんから攻略する気だったものの最初にメインらしき話をやってしまったら後がつまらなくなるかもと最後に回すことに。そうすると姫乃が一番接する機会が多くて明らかに好意を向けてくるべったりなキャラで、選ばなかったらどうなってしまうんだろうと心配にもなり選ばずにはいられなかった。これが姫乃の妹力か…。
ダ・カーポではお馴染みの「兄さん」な妹でその明らかに兄さんが大好きだけど素直になれないツンデレな掛け合いの数々が面白く可愛かった。定番だけどそれがいいんじゃあないか。なんだかんだで攻略一番槍を勝ち取ったメイン級の力。
ストーリーはお役目の呪いを解くところまでいかなかったのでそこがなんだかなあという感覚はあるけど鬼の力と清隆との向き合い方の決意を固めて夢の中に助けに来るクライマックスは好きで夢の世界に飛び込んできた姫乃を抱きかかえる場面のCGと曲の演出は凄く良かった。同じ曲が各編で流れるけどこの編での挿入が一番好き。
② 芳乃シャルル![D.C.III ~ダ・カーポIII~ [ブルーレイ初回限定特別版] (5) [Blu-ray]](http://ecx.images-amazon.com/images/I/51GF0DbwvhL._SL240_.jpg)
シャルルはアニメと声が変わったけどそれが少し慣れず、アニメの声が強かったところもあったしゲームCVの方は前任者の雰囲気に合わせようと頑張っていたことはよく伝わってきたけど逆にそれが窮屈さみたいなものを出してしまっていた感じがしてそれならいっそ完全に新しい雰囲気にしてしまった方が良かったんじゃないかなとも思った。
それからシャルルのキャラの破壊力が発揮できるのはどちらかといえば風見学園編のルル姉の設定だと感じそちらでは一番近いところにいたのに風見鶏編では一番遠い立ち居地になってしまったあたりも少し威力を弱めた。それでもヒロインとして悪くはなかったけど。
ストーリーは魔法使いとサンタクロースの設定と清隆の能力も結んでよく出来ていたと思う。人によっては一番感動的なんじゃないかな。
③ 瑠川さら![D.C.III ~ダ・カーポIII~ [ブルーレイ初回限定特別版] (3) [Blu-ray]](http://ecx.images-amazon.com/images/I/51u0CfPQ6OL._SL240_.jpg)
サラああああああああああああああ!!!!!サラ編の話自体は一番無難というかよくある話だった気がするけど、ことキャラの恋愛描写に関してはサラが凄く良くて少しずつ溶けていろいろな表情を見せるようになってデレていくその様子が実に可愛く一番好きだった。
周りのヒロインがけっこう押しの強いタイプ揃いだったところもそういったサラの描写の良さを後押ししたかもしれない。特に好きなのはポスターの前で「どうしてあなたは…」みたいに一人語りしていたところで主人公特有の難聴スキルも定番な掛け合いの面白さだったw
あとは「不純異性交遊ーーー!」や「ケダモノーーーーー不潔ですーーーー!」も好きだった。後者は共通ルートなのでこの場面何回見ることになるのかとw
④ 森園立夏![D.C.III ~ダ・カーポIII~ [ブルーレイ通常版] (1) [Blu-ray]](http://ecx.images-amazon.com/images/I/51-31LgYl1L._SL240_.jpg)
リッカさんが可愛かった!…んだけどこのキャラもどちらかというと現世の悪戯に押してくる雰囲気の方が好みという感じがしたかな個人的に。でもやっぱり声からしてオーラがあって初めてゲームを起動した時のシステムボイスなどはそれでおーという感じではあった。
アルティメットバトル編で閉じ込められて助けに来てくれるシーンが好きで個別ルートに入らなくてもいつでも凛々しくて可愛いところがリッカさんの強みだったかもしれない。風見鶏編では凛々しさが増しで風見学園編では可愛さ(甘さ)が増しというイメージかな。
ストーリーは悪くなかったけどあの話もあくまで霧を晴らすところまで繋げてこそだと思うので、メイン格のリッカ編でそこに繋がってグランドフィナーレみたいな形だったら良かったと思うんだけどそのあたりの構成が少し事前の期待と違ったかな。
⑤ 陽ノ下葵![D.C.III ~ダ・カーポIII~ [ブルーレイ通常版] (4) [Blu-ray]](http://ecx.images-amazon.com/images/I/51yCsO4KDZL._SL240_.jpg)
葵ちゃんんんんんんんん!!!葵ちゃんこそメインヒロインだった・・・?ということでまさかの霧の原因で大トリを勤められた御方。4人目で葵ちゃんルートにいこうとしていろいろやったけどどうしてもいけないと思ったらこういうことだったとは。
いやしかし葵ちゃんは思った以上に可愛かった。アニメだと淫乱とアホの子キャラみたいな印象ばかりが強かったけどゲームでは小柄で頑張り屋な側面が強く出ていてそのキャラが良かったし声が代わったけど葵ちゃんに関してはこちらの方がむしろ雰囲気に合ってるんじゃないかと思うくらいだった。
共通ルートで時折話しに絡んでくるたびにキターーー!と思っていたしあの「清隆さん」という呼び声もいい。絡んでくるたびに攻略意欲が上がっていくいいヒロインだった。
ストーリーも物語の核心の部分だったので当然面白かったけど、それ故に個別の死の未来視の案件について解決しないまま全体ルートに合流して終わってしまってそこが少し心残り。学園編で痣の伏線が残ったままだけどそれを次回作に繋げるのかも知れない。
そんな感じでアニメでは立夏さんとルル姉が、ゲームではさらと姫乃がより輝いたという自分の中での印象かな。葵ちゃんはアニメではエロ方面で吹っ切れていて目立ってゲームでも重要なポジションで目立ってとどちらの媒体でもある意味一番おいしかったヒロイン。
最後はさくらさんにも救いがありこれでようやくダ・カーポも完結できた。3まで見るとこの物語の主役は歴代の男達ではなくさくらさんだったと感じる。
それにしても発売当時ならともかく2016年にこれをやると「禁呪詠唱」「前世の記憶」「生まれ変わり」となにかを思い出しそうになってしまうという妙な因縁があった(ノ∀`)
思い・・・出した・・・!最後は記憶を取り戻したヒロイン達による修羅場w 過去にこういうことがあったアピールするヒロイン達に設定設定ばかにしてたことを糾弾する立夏さんに笑った。現世編ではただでさえ強かった肉食系ヒロイン達に記憶が戻った、清隆の今後やいかに。
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