この素晴らしい世界に祝福を!
- 2016/03/17
![この素晴らしい世界に祝福を! 第1巻 [Blu-ray]](http://ecx.images-amazon.com/images/I/61deaUScceL._SL200_.jpg)
この素晴らしい世界に祝福を! (2016/1~3)
カズマさん!カズマさん!
始まる前は全く期待していなかったけど見始めると面白く、キャラの個性も立っていてギャグの展開も演出も終始安定して楽しめてまさにダークホース的なアニメだった。
事前の期待が薄かった要因は現代のファンタジーラノベ系アニメの飽和とこのアニメ自体の作画力が若干乏しそうだったところにあったと思うけど、前者はそれを逆手に取ったとでも言うか昨年のオーバーロードもそうだったけど似ている作品が多いからこそその舞台で少し違う切り口を見せられれば通常以上に新鮮に映るというような、そういう作品郡に対して食傷気味な人にこそ効果的なデザートみたいな惹き付けがこの作品にはあったように思う。
後者の作画力に関しては決して良いとは言えなかったと思うけど作品性との相性は良く,いい感じで力の抜けた絵と感じてさしてマイナスにはなっていなかった。OPで爆弾岩を叩くカズマみたいなカットがあるけどあれもこの作画ならではの良さがあると感じてむしろプラスにもなっていたかもしれない。例えば京アニがこのアニメを作っていたら事前の期待と作画の凝りがギャグを殺してしまった可能性もあるのでこの作画でこその"このすば"なのかも。
それから全体を通して効いていた印象があるのは演出でオチを表現する間の部分などが上手く、地味なところではあるけどそれが占めたウェイトも大きかったのではないかなと。
そしてなんと言ってもギャグ自体が安定して面白かったからこその好印象。終盤になると悪い意味でも慣れてきたのか序盤の頃のような圧倒的な勢いみたいなものは感じなくなってきたかななんて思っていたらそこであのサキュバス回がきて最高潮に達するという。最終回の野郎共の動機のほとんどがそれであの店関連のネタは本当に面白かったw
キャラはそれぞれが立っていて主人公カズマのブレないけど柔軟な立ち回りは物語を面白く回した。アクアは女神なのに言動からいろいろ酷くてそのダメっぷりが面白かったしピンチになるとなぜかさん付けでカズマに泣きつくところが好きだったw
めぐみんも登場回から名前も含めてインパクトがあってまた強いキャラだった。魔法使いなのに凄い握力で取り憑くようにPTに入り込んできたシーンも凄く好きw
ダクネスはいい変態キャラだったけどサキュバスの話でのヒロインとしての株の上がり方も凄かった。風呂でカズマに押されまくりなところもよかったし恥じらいでぶっ殺してやる!と詰め寄っていったところも良かったw モブの使い方も面白くて緊急クエストの時の所謂ガヤ声一つをとってもギャグに生かしていたし命知らずめなあのオッサンなども印象的だった。
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OP「fantastic dreamer」 ED「ちいさな冒険者」
明るく爽快なOPに静かで哀愁漂うEDに王道の良い組み合わせ。OPの途中でリズムに合わせて踊るアクアと共に各回のサブタイトルを入れるという演出が面白かった。
<主な出演声優>
カズマ:福島潤 アクア:雨宮天
めぐみん:高橋李依 ダクネス:茅野愛衣 ルナ:原紗友里 荒くれ者:稲田徹
クリス:諏訪彩花 デュラハン:安元洋貴 ミツルギ:江口拓也 ウィズ:堀江由衣
カズマ役の福島さんはアドリブも含めてギャグを上手くのせてくれた。アクア役の雨宮さんは個人的に今まで見た中でも一番の嵌り役じゃないかと感じてデビュー初期から多く見られた清楚な正当派よりもこういう役の方がより力を発揮するタイプなんじゃないかなと。
高橋李依さんのめぐみんの雰囲気が好きだった、耳に残り易い声な気がする。茅野さんはさすがに経験豊富な安定感があって特にサキュバス回でのパニック的な演技がよかった。
個人的なこのアニメの評価 A
いい感じで力の抜けた安定して面白いファンタジーギャグアニメだった。巷でもかなりヒットしているみたいなので製作が決定した二期は予算が上がるだろうしそれは喜ばしいことだけど作画や演出に凝りすぎたり下手に力を入れすぎると逆にこの良さが損なわれる可能性もあるので続編はそのあたりのバランスもポイントになりそうかな。
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