個人的エロゲAward 2017
- 2017/12/28

『個人的エロゲAward 2017』
幸か不幸か、需要はあるのかないのか、なんだかんだで二回目を迎えてしまったこの企画。今年プレーしたPCゲームの中から作品は大賞と金賞、主題歌賞は3つ、キャラクター賞と声優賞はそれぞれ5人まで選出してみたい。対象は以下の7作品。
・しゅがてん!-sugarfull tempering-(Recette 2017)
・アマツツミ(Purple software 2016)
・天色*アイルノーツ(ゆずソフト 2013)
・DRACU-RIOT!(ゆずソフト 2012)
・クロノクロック(Purple software 2015)
・花咲ワークスプリング!(SAGA PLANETS 2015)
・アオイトリ(Purple software 2017)
<作品大賞>

『アマツツミ』
作品大賞はPurple softwareのアマツツミ。ルートの順番は完全に固定されていて自由度はないもののそれ故に最後のルートに至るまでの組み立てが物語全体で良くできていて最終ルートが非常に楽しめた。
いろいろ挙げたいことはあるけど特筆したいのは自身がこのゲームから感じた季節感について。アマツツミの舞台は真夏、自分がプレイしたのは真冬、にも関わらず終了した時にはゲーム世界のじっとりとした熱さが感覚として染み付いていた。
昨年大賞に選んだユースティアもそうだったけど名作は物語の舞台に入り込ませる。そこで主人公達が体感したものを共有していたような感覚を余韻として残すものだと思う。この作品の残したこの世界の夏の余韻は鮮やかだった。
<作品金賞>

『しゅがてん!』
金賞はRecetteのしゅがてん!。ミドルプライスのゲームでこれより読み応えのあるフルの作品は他にもあったけど、この作品は企画の発表からずっとリアルタイムで追って新しく出てくる情報や特典などに心を躍らせて楽しめたのでそこが強かった。
やはりPCゲームはそういった発売までの過程というのも大きな楽しみどころで、それがいろいろと厳しい状況の最近でも廃れきらない所以だと思う。ノミネート作品を見ても分かるように自分は基本的に旧作をやることが多いけど今回のプレイでは改めてそういう部分を感じた。
ちなみにしゅがてんはアニメや漫画の日常萌え作品の感覚をベースにしつつそれをエロゲに落とし込んだという感じで、男主人公と絡ませてもヒロインの可愛さと萌えるやり取りを極力損なわないように上手くバランスを取りつつ期待通りにあの可愛いヒロイン達を楽しませてくれたのでちゃんと内容の面でも満足した上での金賞。
<主題歌賞>
・Blue-Love Chime(天色*アイルノーツ)
響き渡る鐘の音が恋の始まりを告げる──空の世界の新生活というテーマにピッタリな明るく弾むような曲で一発で気に入ってゲームもプレーしたくなった。SD絵・CG・アニメを織り交ぜた映像演出も凄くバランスが良くゆずソフトのOPの中でも一二を争って好みなOP曲。
・こころに響く恋ほたる(アマツツミ)
好きだけどまだ言えないの──橋本みゆきさんは流石の歌唱力でこのOPだけでも名作感しかない。劇中の四人のヒロインそれぞれの名前を繋げているという曲名にもセンスを感じる。
・Girl meets Love(花咲ワークスプリング!)
単純明快な"大好き"とここにいたい──こういうのもこの業界の強さだよなというようなハイテンションな主題歌。豊富に入る合いの手と二人の歌手のノリの良い歌い方に聴くたびにテンションが上がる。
<キャラクター賞>
・織部こころ(アマツツミ)

アマツツミはほたるが作品の顔たる素晴らしいキャラだったけどそれは作品賞の方に含めるということでここでは敢えてこころちゃんを推したい。
前述したように同作はルート固定で最終局面で特に力の入ったストーリーが繰り広げられる、しかしその上で最も重要なのは最初のヒロインであると感じ、実際に手にとって最後までモチベーションを保って読んでもらうためにはそこで掴めるかが勝負にもなる。その役割を見事に果たしたこころちゃんのキャラクターとその魅力は影のMVPと言える。
・古倉める(しゅがてん!)

めるが可愛かった!しゅがてんはルートの出来的にオリちゃんも選びたかったのだけどめるがどうしても外せなかった。きらら系アニメなどでも昔からどうもこういうヒロインに弱い。それがエロゲで攻略できる御得感があるのもこの作品の強み(笑)
・白鹿愛莉(天色*アイルノーツ)

天色は愛莉ちゃんルートは賛否両論らしくそれも分かるけど個人的にはあの全編が暴走漫才化するような愛莉ちゃんの挙動不審っぷりはむしろ楽しめて作品でも一番記憶に残るヒロインになったので良かった。キャラデザ賞とかだったら同作のシャーリィも推したいかな。
・稲叢莉音(DRACU-RIOT!)

たぶん人気投票などでは低い位置のヒロインなのではないかと思うけど周りのキャラが強烈だったドラクリの世界だからこそ普通(?)の莉音のキャラはむしろ特別に感じられてそれぞれの掛け合いの中で強力なインパクトを残した。純朴な莉音を調教していくラブストーリーは楽しめたしルートも実質トゥルーのようで地味に出来が良くそこも高ポイントだった。あと序盤の風呂場でのハプニングCGの破壊力が(;´Д`)
・花咲ののか(花咲ワークスプリング!)

ののかちゃん~~~。妹キャラならばあの御方というCVの力量に面倒見の良いよくできた妹っぷりに一途に秘めてきた想いの強さにスイッチが入ってからの大胆さに、サブヒロインながらメインを食ってしまう程の強烈なインパクトを放ったキャラだった。
<声優賞>
・秋野花 (織部こころ:アマツツミ、海野あかり:アオイトリ)
今年最優秀賞のアマツツミに手を出したのは秋野花さんのこころちゃん演技あってこそ。パープルの二作品ではちょっとぐぐもる感じのあるその愛らしい声に強烈に惹き付けられた。そして可愛いだけでなくHシーンの演技力もかなり高い方なんじゃないかと。
・くすはらゆい (古倉める:しゅがてん、メアリー・ハーカー:アオイトリ)
しゅがてんのめるで出会って嵌ってしまい今年はくすはらさんの出ているゲームの体験版のプレー率が圧倒的に高かった。演技の幅自体はそれ程広くないものの癖になる可愛さがあって好きな人は徹底的に好きになるというようなそういうタイプだと思う。
・夏野こおり (白鹿愛莉:天色、矢来美羽:ドラクリ)
今更になって夏野さんの魅力を知った年になったけどロリ系からお姉さん系まで万能の上手さで本当にどういう層のキャラでも魅力的で可愛い。アニメの方でも夏野さんが出ていた作品を複数見返したこともありちょっとした夏野さんイヤーでもあった。
・鈴谷まや (小町:しゅがてん、黒崎小夜:アオイトリ)
鈴谷さんはしゅがてんの小町や体験版をやったましまろで面白可愛い系の演技を見せていてそういう感じなのかなと思っていたらアオイトリの小夜で全然違う悪戯で艶かしい雰囲気を見せてそのギャップにインパクトがあって小夜の演技には魅せられた。
・小倉結衣 (水無月ほたる:アマツツミ、電話の悪魔:アオイトリ)
パープル二作で活躍した小倉結衣さんはまさに役者という活躍を見せてくれた。アマツツミのほたるの声の演じ分けは素晴らしくあの作品があそこまで心に残ったのもその熱演あってこそ。アオイトリの電話の悪魔も演じ応えのある役を見事に演じられていた。
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