【PCゲーム】 夏空のペルセウス 感想
- 2018/10/29

夏空のペルセウス (minori)
minoriの作品はアニメのefを除けばソレヨリノ前奏詩、トリノラインに続きこれで三作目。RIDDLE JOKER(ゆずソフト)をプレーして七海のCVくすはらゆいさんブームが加熱しソレヨリノからminoriに入ってきた口だけど、このゲームはリドルと同じようにくすはらさんの妹キャラの評判が良く、また初出演のゲームということで注目していた作品。

恋ちゃん!!!
「私 は 本 気」ということで聞いていた通りの恋ちゃん妹ゲーだった(^ω^) お兄ちゃん以外なにもいらないと物語の最初から愛情全快でグイグイくる姿勢は無遠慮で悪戯な性格とも相俟って見応え抜群!他ルートで見せたまさかのヤンデレ展開もうおおおっと場面を盛り上げて恋ちゃんが出てくるシーンのインパクトがどこでも圧倒的だった。
作品の短評としては、骨組はともかく肉付けの部分が薄すぎて全てのルートで恋愛描写が浅く展開も急に感じてしまって深みを生み出せず物語面は全体的にいまいちになってしまった。minoriは後の作品でメインヒロインを三人に絞っているけどこれは四人だった分薄く伸ばされたという印象でもあったのでその構成変更は正しかった気もする。
そういう欠点はあったけど、映像・演出・音楽などはこの会社らしい高水準でかつエロシーンも安定の強さだったので求めるものにストーリー性の比重を置き過ぎなければ総合点としては十分な評価は得られるのではないかと。もちろん物語面こそ重要でもう少し各部分で深められていればなぁという感も否めなくもあるけど。

①皆川翠ルート
最初の攻略は翠。まぁ翠は普通にかわいくてよかったんだけど、このルートはとんでもなく短くかつ恋愛感情もよく分からないままにあっさりと進展し特別な山もなかったため何も印象に残らないという内容でもあった。ストーリーや展開は度外視してとにかくヒロインの可愛さとシーンだけを楽しめればという感じか。

②菱田あやめルート
あやめのおっぱいがよかった。このルートの難点は付き合い初めからあやめが精神的におかしくなってしまっていることで、物語としての展開の読み応えは翠編よりもあるもののそんな背景がどうしても気になってしまって恋愛面がほとんど楽しめなかった。
その分ようやく元に戻ったあやめとの最後のイチャラブシーンの威力は増したところはあるけど、それでも全体的にはデメリットのほうが多かった構成ではないかなと。しかしバス停の前で包丁を持った恋ちゃんが襲い掛かってきたところは異様に盛り上がったw

③遠野恋ルート
恋ちゃんが可愛かった!!この話もけっこう後ろ暗いものに引っ張られながらの恋愛ではあったけど、実兄妹の近親相姦が題材ならこういう空気感になるのは当然だろうし「これでこその兄妹愛」という醍醐味なのだろうとも思う。今までプレーした作品はほぼ全て義妹設定だったのでそれらにはない雰囲気をこの作品では味わった。
ネタバレを避けつつ情報を漁っていた時に恋ルートはBAD ENDみたいに聞いていた気がするので最後はアニメのヨスガノソラみたいに兄妹心中を匂わす終わり方になるのではと構えてもいたけど、予想していたよりは全然マイルドで、バスの中の森羅と恋の表情を見てもスッキリするこれが二人の幸せとも受け取れる終わり方だった。
この編での透香が良い働きをしていた。森羅達は村から去り、透香は夏の終わりに物語の外で密かに死んでいく。良い影響を与えあった二人の互いに後を濁さない別れの爽やかさと透香の変わらない残酷な運命に寂しさを感じなんともいえない余韻がある。

④沢渡透香ルート
グランドルートは透香。実質メインなだけにイチャイチャも強かったし最後は奇跡の力で無事病が治ると共に遠野兄妹の力も消えてこれから本当の意味で変わっていけるという大団円なまとめになっていて良かった。恋編での終わり方も一つの幸せながら、こちらこそ村の仲間達も兄妹の母も願ったtrueという感じかな。タイトルもここで回収。
透香は体験版のラストでのこっ酷い振り方から「あんたの(プレイヤーからの)株はもう回復不可能よ」みたいに恋ちゃんからラジオで煽られていた覚えがあるけど恋編での活躍や個別ルートで株も無事回復できて何より(ノ∀`)
しかし体験版であれだけの引きをしたわりには寄りを戻すまでがあっさりすぎてえぇーっと感じたし、森羅が自分の真の能力について理解する場面もプレイヤー視点だと急でよく分からず説得力も足りなかったのでこの辺りでも短すぎる構成が問題になってしまっていた。


「妹なら見ようが触ろうが罪にはならない」
「妹は家の潤いになるのが仕事」
などといろいろな妹に関する名言を残してくれた恋ちゃん。ふてぶてしくも言ったとおりこの妹がゲームの潤いになってくれていたのでこれは真理(ノ∀`)
そんな強烈なキャラクターと共に最近では見ないほうが珍しいというくらいに大ブレイクした声優くすはらゆいさんの今とは少し違う駆け出し時代の演技の雰囲気も楽しめたのでよかった。ありがとう恋ちゃん。ありがとう夏空のペルセウス。
