【PCゲーム】 未来ノスタルジア 感想
- 2019/05/01

未来ノスタルジア (Purple software 2011)
何度も何度でも翔ぶわ桜色舞うノスタルジア─たまたまYouTubeで見かけたOPが気に入ってそのままの流れで体験版・製品版とプレイ。パープル×橋本みゆきさんの主題歌は毎回強い。
個人的にPurple softwareの作品はアマツツミ・アオイトリ・クロノクロック・ハピメアに続いてこれが五作目。これはゆずソフトの6作に次いで二番目のプレイ数で今回でオーガストと並んだことに。思った以上にフィットするのか最初に出会った作品が良かったこともあり強いメーカーになった。

ここから──新しい未来を始めるわ
ストーリーの核になる部分を敢えて最初で明かしてしまうことで道中の謎めいた惹きが弱くなってしまうという難点はあったものの、最初から意識させて情報の断片を出していくことによって一番重要であるグランドルートの未来杏奈編でのそれの集約が非常に面白いものになっていたのでこういう構成もアリだなと。
ほとんど未来杏奈編に尽きる作品と言っても過言ではなく、そこは各編で過ごした街の様子と学園生活の思い出があったからこそ「時間の経過」と「大人になる」ということを強く感じさせて、”○○は人生”なんて言葉もあるけどそういった感慨を覚えさせる深みがあった。
未来編ではおそらく多くのプレイヤーが陽一と同じように帰ってきた街にノスタルジーと上記の「」部分のようなものを感じたはずでそんな雰囲気を演出できていたところが強かった。同じ背景絵なのに街の色が変わって見える感覚があったのでそのあたりは本当にこの作品の大きな特徴だったと思う。
桜並木の陽一と杏奈のラストシーンは勿論、詩やハルさんやクロとの絡みも良く物語内でのCGの使い方も豪華で未来編は素晴らしかった。幼杏奈が制服を着てみせるシーンはマジ天使。
あとは未来編後の力の暴走と最後の詰め方が少し大雑把なように見えたのでそのあたりがもう少し細かくできていれば。他各編での杏奈の絡みも若干弱いところがあり、そのあたりは5年後の新作アマツツミの方が各編でのグランドへの期待の高め方は上手かった気がする。まぁそこは最初に書いたように核を明かしているいないの違いが大きいと思うけど。
結末はスっと腑に落ちたかと言うと若干引っかかった気がしないでもないけど、そこはポジティブに解釈するべきだろうと。杏奈の消えてしまった世界の詩さんは、なども思うところはあるけど二人がいなくなっても自分の人生を一人で歩き始めた姿も描かれたので大丈夫のはず。




詩ちゃん~~~~~
詩が可愛かった!アマツツミのこころちゃんも好きだったけど克先生の立ち絵の表情の描き方とぽわぽわした性格のコンボが凄く好きみたいで日常の中での立ち絵掛け合いシーンが突き刺さった。特にちょっと困って俯いている感じの時の表情が好き。
学生時代の頼りない詩ちゃんも可愛いし未来世界のしっかりした詩さんも素敵な女性!CVの桃井いちごさんの両演技がその両方の魅力を良く引き出してくれていた。
陽一が杏奈に暗示をかけられて暴走したシーンが好きでそこでの詩の動揺と「おサルさんだね!」というお叱りが良かった。あとそこでかなたに次のパンツも期待してるぜみたいに言ってたネタも好き(笑)
未来編の詩さんを幸せにできるルートがなかったのが唯一の心残りだけどそこは詩編で「私が見たかったのはこんな未来」と杏奈が涙ぐんでいた場面で満足しておけばいいか。

かなたああああああああああああああ
サブヒロインで攻略できないのにかなたがかわいすぎるだろうと(;^ω^)
おかげでかなたが攻略できないのが最大の不具合なんて思われそうなこのゲーム。キャラが良く性格も良く掛け合いで出てくるたびに盛り上がったし設定と属性的にも攻略したいと強く思わせる強キャラだったのでオマケでほんの少しでもいいから攻略させてほしかった。

メインコンビの戦闘力
やはり克先生といえばこの肉感。杏奈も伊織も凄まじい破壊力。伊織のところの温泉は全編通してエロのためだけにあったろという感じだけどエロゲ界の温泉はみんなそうか(ノ∀`)
杏奈CV風音さんのおどけた演技が面白く嵌り役だった。恒例の派手なBGMに乗せて美少女転校生でーす♪と自己紹介する場面などが印象的。伊織はノーパンシーンの展開がお約束すぎるところがよかった。あと温泉でのハプニングシーンなど作品屈指のエロ担当。
ということで未来ノスタルジア終了。各編のグランドルートとの絡め方や最後のたたみ方の細かい部分などをもう少し突き詰められればというところで若干惜しさも感じるものの、未来杏奈編の出来は素晴らしく感動もした。ヒロインへの愛着もしっかり沸いて楽しめた作品だった。
