ぼっち・ざ・ろっく! 第12話 「君に朝が降る」 (最終回)
- 2022/12/25

ぼっち・ざ・ろっく! 第12話 「君に朝が降る」 感想


「皆に見せてよ、本当は後藤さんは凄く格好いいんだってところを─」
キタサン━━━━━(゚∀゚)━━━━━━!!!!!
ぼっちちゃんのピンチを咄嗟のアドリブで救う喜多さん。最初は決してギターの腕前がよかったわけではない喜多さんだけどぼっちちゃんと並び立つために陰で猛練習してきての成果という背景、そして絶対に来ると思っていたこの言葉をここでばっちり決めてくれたところが熱すぎた!

「これからももっとギター頑張るから教えてね。後藤さ…ひとりちゃん─」
下の名前呼びキタアアアアアアアアアアアアアア!さっきのシーンに続いてここで名前を呼ぶイベントとは強い強すぎる( ;゚Д゚) このアニメの後半の喜多さんの動きは本当に強かった。
何気ないけどここの保健室のシーンは喜多さんの憧れているぼっちちゃんに演奏の上達を認められて嬉しいという感情や、皆と合わせられるだけで特別になれない自分へのコンプレックス、だからこそ真逆のぼっちちゃんに憧れたのだという内面が短い間にも上手く掘り下げられていて、こういう細かいところが物語とキャラへの感情移入を生んでいるとこのアニメの根本の強さを垣間見た気がする。

「私、ひとりちゃんを支えていけるようになるね」
以前から廊下ですれ違うぼっちちゃんを見てきた喜多さん。その時も存在を気にしてはいたけど、同じ場所で以前とは違うものを見ているという構図が物語上で積み重ねてきたものを感じさせる。

動画広告で30万円を手に入れたぼっちちゃん!
異世界おじさんといい最近Youtubeで稼いでる主人公も増えてきたなw お父さんたちのおかげで新ギターを手に入れる軍資金は手に入れたけどギターヒーローの動画主コメントの現実とは全くかみ合わない痛さを数年間見られてしまっていたショックで吐き出すというネタに笑った。

ノルマ代を一気に稼いだのでバイト辞めます!
というぼっちちゃんの発想w でも店長の前では相変わらずの様子で謎のバイト頑張りますの決意表明で終わるというオチ。思い通りにいかなかったぼっちちゃんだけどここでバイトを辞めたら皆との接点もより減ってしまったしここは臆病でよかったと思う(ノ∀`)
店長「ぼっちちゃん優しい//」
なにをしても店長の中での好感度が上がっていくぼっちちゃん。この組み合わせもまだ消えていない!?
虹夏ちゃん喜多さんはもうぼっちちゃん大好きだしこのモテ力は流石の主人公。

「もうーまた二人だけ通じ合う感じだしてるぅー!」
リョウの格好いい言葉を受け感心しているぼっちちゃんを見て喜多さん。これは以前ならリョウ先輩と通じているぼっちちゃんに対して嫉妬していたのだろうけどここではぼっちちゃんの心を惹いたリョウに対して嫉妬している感じがする(・∀・)

「今日もバイトかぁ…」
バイトに向かってトボトボと歩き出すぼっちちゃんのラストシーン。最後の最後を劇的ないい感じにするのではなく敢えてこういうダウナーな感じにしてくるのもいかにもこの作品らしくてよかった。
ということでぼっち・ざ・ろっく終了。ぼっちちゃんを中心としたキャラ・ギャグ・演出、そしてそれらが彩ることで物語全体も非常に面白かった。日常ジャンルなのでそれ程大きな物語の動きがあるわけではないけど、それでもそこに感情移入させたのは上で書いた今回の保健室のシーンなどのようにちょっとしたところでキャラクターの魅力の掘り下げがしっかり出来ていたからだと感じる。
4コマ原作のアニメはコマとコマの間、話から話の間をどう演出するかというところが大事だと思うけどこの制作会社はそういったところの演出は凄く上手くてそれが特に大きかったと思う。
序盤の感想で虹夏ちゃんが朝お弁当を作っているシーンが好きだと書いて、あれが虹夏ちゃんに惹かれるきっかけでもあったけど聞いた話では原作ではそのシーンはないとか。秘密だよ♪なシーンもアニメとして動きをつけることで魅力的に演出していてそういう積み重ねがキャラの魅力に繋がり物語への感情移入に繋がっていた。
ぼっちちゃんの面白さ・可愛さ、喜多さんの終盤の猛攻の破壊力、作品を彩った各演出など細かいとこは書ききれないので今までの各話感想でということで。原作が面白いと評判は聞いていたけどアニメの出来も良く想像以上に楽しめた作品だった。