転生王女と天才令嬢の魔法革命 第8話 「怪物と凡愚の魔法定義」
- 2023/02/23

転生王女と天才令嬢の魔法革命 第8話 「怪物と凡愚の魔法定義」 感想
ついに動いた王子。アニス達を中心に物語を追っている視聴者側から見ると敵側なわけだけど一概に「悪」ということではなく、その考えの中にも理があり正論な部分も多々あるとは感じられた。
皆と手を取り合える王様になればいいみたいなアニスの言動は弟の立場から見れば無責任で最も看過できないものだろうと、視聴者としてもそこは王子の方に同情というわけではないけどそりゃないよとは思った。
しかしアニスの言うようにいかに表面上を立派に見える志で取り繕っていても今回のような外道な行いをした者の辿る先がどのようなものかは想像がつくところだし、また王子の志が100%純粋に国のためにと根差したものならまだしも、実態としては父親・姉・周囲への当て付けが発端になっているだろうとも強く感じるのでやはりその言動には賛同できないところではある。
ただ王権を放棄したアニスに口を挟む資格はないと言う王子の言い分も分かる。アニスが王権を放棄した時は表面上見られているような簡単な流れではなく相当深刻に考えた上だったという背景は想像できるけど、両親姉共々その考えをしっかりと王子に伝えることができなかったのがこの確執に繋がってしまったのだろうと。
まぁでも王子は周りから認められたり国を良くする云々よりも「お前は王権を放棄したのだから黙ってみていろ」と姉につきつけること、それ自体が目的の全てだったという感覚は強いかな。今回も警報で姉が飛んでくることが分かっていて敢えて逃げずに待っていたように思えたし。
小物とも言えるけどそのあたりの人間性というのは理解できるしそこにリアリティがあるというか、敵味方問わずにそれぞれの立場のキャラの考えを汲み取れるというのがこの作品のいいところかなと思う。